暑くなり、冷たいものを口にしたくなる時期になりました。
そこで、嚥下の訓練にも使われているアイスマッサージ。
こちらを活用することで、嚥下困難な家族も、少しずつ冷たいものを味わっています。
自身は歯科のプロではありませんが、我が家で行なっている方法を共有させていただきたいと思います。
アイスマッサージ
用意するもの
- 喉に薬を塗る大きな綿棒(ドラッグストアに売っている。我が家では、小林製薬ののどぬ〜る綿棒を使っている)
- ご本人が好きな味
- アルミホイル
支度
- ご本人が好きな味を用意する。(飲み物、また果物等を潰して液体化する)
- 綿棒によく浸す。
- 綿棒の先端部をアルミホイルで包み、小ビニール袋にいれて冷凍庫へ。
- 凍った事を確認する。
ポイント!
支度する味は、濃いものを選ぶ。味が薄いものは氷の味しかしないことが多い。例えば、カルピス・100%果汁ジュース・ブラックコーヒーなど。また上記にも書いたが、果物などを潰して固形物を取り除き、残りの液体のみを浸すという方法もある。
マッサージ法
- 必ず、直前に口腔ケアをする。
- 凍っている綿棒を舌の上で転がす。
- 舌の動きや嚥下の確認をしながら、ゴクンという飲み込みを引き出すように 2〜3回ほど、舌の上で転がす。(無理はしないこと)
- ゴクンと飲み込みが出来たら、本人にもう一度行いたいか確認をする。本人の行いたい意思と、嚥下の状態、体調を考慮しながら、再び取り組む。
- アイスマッサージ後も、虫歯予防の為に再度 口腔ケアを行う。
ポイント!
うまく唾液などの飲み込みが出来るようにポジショニング(姿勢)を整える。口腔内が汚染している状態で嚥下訓練をすると、もし誤嚥した際に細菌が肺へ入ってしまう可能性があるので、事前に口腔ケアは必ず行う。また、虫歯予防のためにも、最後に口腔ケアを行う。
以上です。
我が家では、さまざまな味を試してみました。
一番飲み込みが良かったのは、病気発症前に好きだったブラックコーヒーでした。
また、ラーメンやコンソメスープ、餃子のタレ、焼肉のタレなど、味の濃いものも好きだったので、凍らせました。しかし、こちらは凍らせると美味しくなかったようです。(嚥下反応がほぼ無く、表情も曇った為、ガーゼで拭き取りました。)
アイスマッサージにはなりませんが、好きな味を味わうという意味で、綿棒に焼肉のタレなどを浸し、凍らせずに常温で舌の上で転がすこともあります。実は、凍らせた綿棒よりも、こちらの方が舌の動き・頬の動き・嚥下の動きが良かったりすることも多いです。好きな味だからだと思います。
ただし、これからの夏場は凍らせたものの方が美味しそうな表情をしてくれます。本来のアイスマッサージの効能…といいますか、冷たいものを口腔内に入れることでとても刺激があるのだと感じます。
口腔内はもちろん、口腔内を通じて脳などの他の器官にも働きかけてくれる様です。これから始まる夏も、無理なく、ご本人の楽しみを作りたいですね。
コメントを追加