熱中症にならない為にも!
最近水分をとらなくなってきた認知症のご高齢の親御様。
暑くなる季節、親御様が熱中症になるのではないかと気が気ではないご家族。
私は身内で認知症経験がなく、アドバイス出来ません。そこで、経験豊かな友人に相談しました。彼らは、日々認知症の利用者様を担当している介護福祉士です。
経験に基づくアドバイスをもらいましたので、ご参考になればと思い載せます。
1. 水分摂取に積極的ではない原因として考えられることは…
- 水の味が口に合わないのではないか?
─ 施設の利用者様で水を嫌がる方がいらした。そこで硬水、軟水色々試してみたら口に合う水だと普通の水よりもお飲みになれた。ご出身地により“水”と言っても味の印象が異なるようだ。 - 喉の渇きを感じないからではないか?
─ 高齢者の方は喉が渇いたとは感じにくくなり、したがって水分摂取をしようとしない事がある。 - 歯周病や知覚過敏はないか?
─ ご自身ではっきり訴えられないが、歯や歯茎に問題がある場合がある。施設では、冷たい、常温、少し温かい、と、水の温度を変えて試してみている。 - 水分をとるとトイレに行きたくなるのを避けているのではないか?
─ 排泄に関して過去に何か嫌な思いをした経験がおありの場合、例えば失禁や排泄時のトラウマがあって“嫌だ”という感情が残っている場合、今でも抵抗があるのではないか。
失禁は恥ずかしくないと思っていただけるよう、そっとお声かけしている。
2.改善点と工夫のアイデア
- 喉が渇いたと感じてもらうには
─ 施設では、出来るだけスタッフも一緒に歌う機会をもうけている。
楽しく歌う、話すことで覚醒するし、喉も渇くので良い効果を生む。
ご家庭でも少しでも一緒に歌う機会がもてると良いですね。 - 水分摂取に関心を向ける
─ 水がダメならば たとえばジュースでも良いのではないか? その際出来れば2、3種類用意して「どれが良いですか?」と選んでもらう。自分で選ぶと関心につながる。
もし可能ならば一緒に外に飲み物を買いに行く。そしてご自分で選んでいただく。
施設では近くのコンビニにスタッフ同行で買い物に行くと、認知症の方もとてもイキイキとお買い物を楽しまれる。
しかも外から帰ると喉の渇きを感じて水分をとってくださることにつながる。
─ 水分は消極的でもアイスクリームなら召し上がる方もいらっしゃる。 - 楽しく摂取するには
─ ご利用者様と一緒にスタッフも飲む。
実は飲み方が(ペットボトルの開け方なども)わからなくなってきたが、それが言い出せずに「飲まない」というケースがある。
一緒に目の前で飲むことで思い出せるし、つられてご自分もお飲みになるきっかけになる。
それに一緒は楽しい! - 道具を工夫する
─ カップの大きさや重さ、持ち手の形など、その方の使いやすいものに変えたら、お飲みになるようになった方がいらした。こぼすのが嫌で(周りの反応を感じて)飲みたがらなかったようだ。
又、ストローを使う場合も、ストローの直径や長さを変えたら飲めるようになった方もいらしたし、吸呑器を使うと飲みやすい方もいらした。
なので、ご本人が負担無く使える(馴染める)道具を見つける。
いくらかでもご参考になれば幸いです。
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